わんこたちのお話

第2回  犬の皮膚のおはなし ?

皮膚とは動物の体全体を覆う、体の中でもっとも大きな免疫器官です。 これが覆うすべての組織を外からの刺激や病原体から守っていて、 体の中の水分の発散や体温の調節なども担っています。 皮膚病の原因は遺伝、年齢、情緒、内科病、ホルモン、アレルギー、腫瘍など 実にさまざまで、これらが複数同時に原因となったり、外からのバイキンや寄生虫などがかかわることも多くあります。その原因は見た目だけではなかなか判断できません。 皮膚は内臓などと違い、表面に見えるため、物を言わないペットでも、飼主さんが気をつけていれば、早期発見、治療することができます。 また皮膚のコンディションは体調のバロメーターですから、異常があれば、早めにケアーしてあげましょう。 。犬種によって外耳炎が好発する場合もあります。



Q. 犬や猫に人のシャンプーを使うのがよくないのはなぜでしょう?
A.犬の皮膚と人の皮膚は皮膚自体の厚さ、汗の腺の種類、皮膚表面のpHなどさまざまな違いがあります。犬の皮膚は人に比べて3〜5倍くらい薄く、水っぽい汗をかく腺は足の裏にしかありません。毛の種類も犬は中心的な太い毛と、同じ毛穴から細かい二次毛が生えていて、人は1種類の毛が一つの毛穴から生えています。また犬の皮膚の方が生まれ変わるペースは速いといわれています。これらの違いを科学的に考えても、人の肌にとても穏やかで良質な成分に調整されている人の高価なシャンプーを使っても、犬の皮膚や被毛には刺激になることがあるのです。


Q. どのくらいのペースでシャンプーをするのがいいんでしょうか?
A.答えは週1回から月に1回くらいです。  なぜこんなに幅があるかというと、ワンちゃんはいろいろ な犬種があり、さらに同じ犬種でも個々の皮膚の状態、質によって シャンプーの頻度も変えてあげることがベストです。たとえば、他の犬  に比べて皮膚が脂っぽいコッカースパニエルは2週間に1度位洗って  あげたいもの。皮膚病があって薬浴をする場合には週に1度から2度洗  う場合も。その分シャンプーは回数はもちろん、低刺激でありながら 皮膚の状態を整えたり、フケや痒みを押さえ、殺菌もできる、 といった目的別にシャンプー剤を選んであげると、より効果的です。